<症例情報>
ウェルシュ・コーギー
10歳 去勢雄
【主訴】
数ヶ月前から後ろ足の進行性麻痺を認めた
→MRI検査を実施
<検検査結果と診断>
MRI検査では、胸と腰の間にある椎間板および軟骨に左の画像では周囲より白く、右の画像では周囲より黒くなっている病変を認めた(黄緑丸)
→これらの画像から胸と腰の間の椎間板脊椎炎が疑われる
<椎間板脊椎炎(discospondylitis)>
椎間板などに細菌や真菌が感染し炎症を起こす病気
膀胱炎、前立腺炎、歯肉炎、皮膚炎など、脊髄から離れた場所での感染が血液の流れにのって椎間板に波及するともいわれている
〈症状〉
・感染を起こした椎間周囲の痛み、同時に複数箇所で感染を起こすこともある
・炎症に伴い脱臼や骨折をしてしまうと脊髄などを圧迫し麻痺の症状が出ることもある
症状が椎間板ヘルニアとよく似ているため、画像検査や血液検査をもとに診断する必要がある
*当院では、高崎市の「MGL付属高度動物医療センター」にてMRI検査を実施しております。
当院からの指示があった場合を除き、まずは富岡総合医療センターをご受診下さい。